朝起きて、鏡へ向かうたびに、ため息が出る今日この頃。

私は都内某所のマンションで、かわいい娘と妻と三人暮らしをしている。毎朝6時に目覚め、顔を洗ったあと、頭にクシを通すのが毎日の習慣だ。

もともと髪には自信があったが、ここ最近は髪の毛のダメージが徐々に進行してきていると感じる。なんとかしたいと思い、髪の毛について調べるようになった。おかげでずいぶんと詳しくなったものだ。
いや、別に詳しくなりたかったわけではない。なぜかSNSの広告が、髪の毛に関する商品ばかり紹介してくるので、自然に知識がついてきただけのことだ。
それにしても髪の毛の悩みは、百人百様だ。商品の口コミやレビューを見ても、同じ商品で効果があった人となかった人がいて、何が私に合うのか正直よくわからない。

あるとき私は、甥と会社の上司から髪の毛の悩み話を聞くことになった。そしてなぜかまったく面識のない人の髪の毛の悩み話まで聞くことに……。話を聞くと、みんな髪の毛のことで真剣に悩んでいるが、なかなかいい対策が見つからないようだ。
3人の話を聞き、最終的に私が選んだ頭皮ケア商品も合わせて紹介する。
ぜひ最後まで読み進めてみてほしい。
若いのに頭皮が気になってきた20代 甥の拓海の話

拓海は私の甥っ子だ。現在大学生で、私と同じ都内に一人暮らしをしている。彼は偏差値の高い有名大学に通っている。そして話題になったアルファベット3文字のアイドルグループにでもいそうな、整った顔立ちをしている。高学歴×イケメンの拓海は、相当モテるはずだろう。
毎日がきっとキラキラ輝いているに違いない。
ちなみに私と彼は、彼が小さな頃からよく連れ立っては飯を食いにいく間柄である。
ある日、私と拓海はカフェでコーヒーを飲んでいた。すると拓海は窓に映った自分の顔をじっと見つめ、髪の毛をいじりながらしかめっ面をしている。

「どうした?」
と聞くと、慌てて拓海は

「なんでもないよ」
私は見かねて、

「なんでもない様子じゃないだろう。何があったんだ?」
と声をかけると、拓海はぽつりぽつりと語りはじめた。

「実はさ……」
話の内容はこうだ。
拓海には同じ大学で好きな女の子がいる。優しくて、誰にでも分け隔てなく接する良い子なのだそうだ。ある日大学の授業中、後ろの席から彼女と友達が話しているのが聞こえてきたそうだ。
「拓海くんてかっこいいけど、頭頂部がちょっと……残念だよね」

この一件で拓海は大きなショックを受けたとのこと。
その日のうちにドラッグストアへと走り、シャンプーやらトニックやら髪の毛によさそうなものを片っ端から購入したらしい。どんな成分が含まれているとか、どんな悩みに対応しているとか、何も調べずに買ったとのことだ。
高級なローションや頭皮に良いと評判のシャンプー、店頭販売で猛烈にオススメされたスカルプトニックなど、合わせて3万円を超える出費だったとか。

長年会社員をやっている私にとってもなかなかの金額である。
どうやらバイト代をかなりつぎ込んだらしい。
しかし、もともと飽きっぽい拓海は、効果を感じる前にやめてしまったそうだ。
話し終えた拓海は立ち上がり

「あーあ。人間って、どうして髪の毛なんかあるんだろう」
と言って、お店をあとにした。
私は拓海のことを、いわゆる「人生の勝ち組」だと思っていた。そんな彼が髪の毛であんなに悩んでいるとは……。そして髪の毛のために大金をつぎ込んでいたことを知り、少し同情してしまった。自分の頭皮の状態を考えると、あながち対岸の火事ではないのだが。
彼の悩みをなんとかしてやりたいとは思うけれど、私も毎月の小遣いの中でなんとかやりくりをしている身。少ない小遣いでも手軽に試せる髪のケア用品があればなあ……と思った。
拓海をはげまそうと思い「あなたをはげます10の言葉」という本を送った。
しかし拓海からは「バカにしないでよ」とメールが1通来て、着信拒否されてしまった。
妻にこのことを話したら「あんたが悪い!」と一喝された。やっぱだめだったか。

小さい頃から彼を見ている私としては、こんなときにさらっと解決策を提示してあげられるようなカッコいい伯父でありたかったが、とはいえ私だって頭皮環境としては『明日は我が身』である。
不甲斐ないものだ。
髪のせいで娘から邪険にされている50代山本さんのお話

平日12時。

「おーい、昼メシいくぞ」
そう言って私をランチに誘ったのは、会社の上司である山本さんだ。私たちの行きつけのカレー屋は、会社から徒歩3分のところにある。今日は繁盛しているようだ。テスト期間中なのか、高校生の客もいる。
そんな高校生を見て山本さんは

「俺の娘も高校生なんだけどさ……。
最近は俺の頭が汚いだの、髪の毛が残念になっただの、
悲しくなることを言ってくるんだよ」
とちょっぴり切なそうな表情で話しはじめた。

「年頃の娘さんなんですよね。一時的なものなんじゃないんですか?」
と私がいうと、

「そうだといいんだが……」
とため息混じりに返答した。
そしてぽつりぽつりと最近はじめて失敗した対策について話し始めた。
山本さんは糖質制限を頑張っていたらしい。髪の毛には正しい食生活が欠かせないと知人から聞き、体重増加も気になっていたこともあって糖質制限を選んだとのこと。
具体的には糖質の摂取量を減らして、代わりに髪の毛の元になるタンパク質を多く摂取するようにしたそうだ。ところが肉を中心にした生活がマズかった。
糖質制限の開始後数週間ほどすると、頭皮が脂っぽくなってしまい、余計に髪の毛が汚く見えるようになってしまった。ネットで慌てて検索すると、厳しい糖質制限をすることで、体臭や口臭がひどくなることもあるらしい。

「あんなに頑張ったのに、余計に娘から嫌われちゃってさ……ハハッ」
とうなだれて話す山本さんに、なんと言葉をかけたらよいか、私にはわからなかった。
注文したカレーが届くと、山本さんと私は無言で食べ始めた。

糖質制限は、素人の勝手な判断でおこなうのは難しいのかもしれない。山本さんの努力は見習いたい部分だと思うが、おそらく方向性が間違っていたのだろう。
私にも中学生の娘がいるので山本さんの悩みは人ごとではない。
脂身たっぷりのカツカレーを食べてしまった私は、会社に戻る途中、
心なしか頭が脂ぎってきている気がした。
結婚したいが髪のせいで自信がもてない40代タカさんのお話

ある休日、家族でラーメン屋へ行くことになった。
そのラーメン屋は頑固親父が経営しており、常連客がほとんどだ。
私たちはカウンター席に座り、何を注文しようか迷っていたら、隣に座った男性が

「俺って本当はモテるんだって!」
と大きな声で話しているのが聞こえてきた。
声の大きさに驚き、私は思わずその男性の顔を見てしまった。
その男性は、
私と同じような髪の毛ではないか!
それでもモテる?話が気になって、思わず聞き耳を立ててしまう。

「タカさん、ちょいワルですもんね。モテそう」
と、タカという名前の男性の連れが応える。
タカさんは自分の頭頂部を指差し

「でもさ、今じゃコレだろ?」
と自虐気味に話し出した。
自分でも悪趣味だとは思うが、盗み聞きした話の内容はこうだ。

若い頃は女性からモテていたが、結婚までのお付き合いには発展しなかったタカさん。真剣なお付き合いをしているつもりだったが、女性からは軽く見られていたらしい。そうしているうちに年月は過ぎ、女性だけでなく髪の毛の悩みまで増えてしまった。
タカさんには結婚願望があり、数ヶ月前から婚活を始めた。

ところがどうも上手くいかない。どうやら髪の毛が原因だとわかったそうだ。
そこで髪の毛にいいと言われるグッズを、いろいろと試してみた。
たよりないスタイリングで見た目をふんわりさせ、デートに挑んだこともあった。
ところが急な雨に降られてぺちゃんこになってしまい、相手の女性に引かれてしまったのだそうだ。
ヘッドスパワイヤーが頭のツボを刺激すると聞いて試してみた。しかしゾワゾワするだけで、一回使っただけで人にあげてしまった。
スプレーを使ったこともある。天気に恵まれ、デートも大成功だった。しかしスプレーを落とさずに寝てしまい、頭皮がベタベタに……。
タカさんの話を聞いていると、涙ぐましい努力をしていたことがわかった。しかし残念ながら結果につながっておらず、私の同情を誘わずにはいられなかった。

ラーメン屋を出ると、妻がこう言った。

「さっき隣に座っていた方、大変そうだったわね。
声が大きいから聞こえてきちゃった」
私は

「そうだね。髪の毛の悩みは人それぞれだね」
と答えた。

「あなたも朝、鏡を見ながらため息をついているもんね。頑張って」
と肩をポンとたたいて先を歩いていく妻。
朝の様子を見られていたのか……。妻も私が若い頃のような髪の毛であってほしいと思うのだろうか。タカさんの話が頭から離れなかった。
私が選んだのはシモンコライト配合のbe Answer

3人の話を聞いて、みんな努力したものの、思いどおりの結果になっていなかったことがわかった。大枚はたいてサロンで施術なんてすれば、よくなる可能性は高くなるだろう。しかし金銭面や時間の都合で、みんながみんなサロンへ行けるわけではない。
できれば簡単に使えて、手頃な価格の頭皮ケア商品があるといいのだけど……と思っていたら、
SNSの広告がbe Answerという商品を教えてくれた。
be Answerには「シモンコライト」という成分が含まれている。シモンコライトは亜鉛イオンの力で毛髪にハリコシを与えて、頭皮環境を整えて保つ役割があるのだそうだ。
定期コースなら初回980円とあり、ダメもとで購入してみた。試してみたら香りはいいし、頭皮もうるおってパサパサ・ベタベタしない。うん。これなら続けられるんじゃないか。
そして先日怒らせてしまった拓海には謝罪を兼ねて「be Answer」をプレゼントしてみた。
その数日後に

「これ、いいね。使ってみる」
とぶっきらぼうなメールが送られてきた。どうやらこの間のことは許してもらえたらしい。伯父として、年上の男として少しは彼の役に立てたのだろうか。
香りもいいから、年頃の娘さんがいる山本さんにも紹介してみよう。
